山形県のDX総合スコア:全国35位の現状

山形県の自治体DX推進状況を示す総合スコアは50.1点で、全国35位(47都道府県中)という結果が出ています。全国平均の54.5点と比較すると、4.4点下回っており、全国的には中程度の水準にあります。

県内35市区町村の平均スコアも50.1点と県全体と同一であり、全国市区町村平均の53.1点には及びません。しかし、最高スコア71.3点と最低スコア27.5点との間に43.8点の大きな格差が存在することから、地域によってDX推進の進捗状況が大きく異なることが特徴です。

5つの評価カテゴリ別に見ると、マイナンバーカード(84.9点)では全国平均(82.0点)を上回っており、山形県民のマイナンバーカード普及は比較的進んでいます。一方、32手続のオンライン化(23.1点)とオンライン利用率(40.0点)では全国平均から大きく下回っており、行政手続のデジタル化と住民のオンラインサービス利用が課題であることが明らかです。

県内DXスコアTOP5:先進自治体の特徴

順位 自治体名 総合スコア 全国順位 人口
1位 東根市 71.3点 全国245位 47,682人
2位 寒河江市 70.9点 全国253位 40,189人
3位 朝日町 65.7点 全国435位 6,366人
4位 舟形町 64.2点 全国491位 5,007人
5位 酒田市 63.3点 全国521位 100,273人

東根市(71.3点・全国245位)は、DX推進体制で満点の100.0点を達成しており、県内トップです。人口約4.8万人の中核市として、組織的なDX推進体制の構築が進んでいることが特徴です。AI・RPA・テレワークも83.3点と高く、業務効率化への積極的な取り組みが見られます。

寒河江市(70.9点・全国253位)は、AI・RPA・テレワークの評価で100.0点を獲得し、県内で最も業務効率化が進んでいる自治体です。オンライン利用率も54.2点と県平均40.0点を大きく上回り、住民のデジタルサービス利用が浸透していることがわかります。

朝日町(65.7点・全国435位)は、小規模自治体(人口6,366人)ながら、オンライン利用率で100.0点を達成しており、住民のデジタルリテラシーが高い地域として注目されます。

舟形町(64.2点・全国491位)も同様に、AI・RPA・テレワークで100.0点を取得し、小規模でありながら業務効率化への投資が進んでいます。

酒田市(63.3点・全国521位)は、県内最大規模の自治体(人口100,273人)として、安定したDX推進を実現しており、32手続のオンライン化で43.0点と県平均23.1点の倍近い成果を上げています。

DXが遅れている自治体と課題

一方、山形県内でDXスコアが低い自治体も存在します。最も低い山辺町(27.5点・全国1625位)は、DX推進体制が14.3点と著しく低く、オンライン利用率も10.2点に留まっています。小国町(33.9点・全国1487位)はAI・RPA・テレワークが16.7点、遊佐町(34.3点・全国1479位)はAI・RPA・テレワークが0.0点と、いずれも業務効率化への取り組みが進んでいません。

これらの自治体に共通する特徴は、DX推進体制の整備が不十分であり、AI・RPA・テレワークなどの先進的な技術導入が進んでいないことです。人口規模が小さい小町村では、DX推進専任部門の設置が難しく、限られたリソースで対応している状況が課題となっています。

山形県のDX推進における背景と特徴

山形県の総合スコア50.1点という結果の背景には、いくつかの地域的特性があります。

第一に、人口規模による格差があります。東根市寒河江市酒田市といった比較的規模の大きい市が県内トップクラスのスコアを獲得しており、人口が多い地域ほどDX推進に必要な予算や人的リソースを確保しやすいという現実が反映されています。一方、小規模な町村ではDX推進に割くリソースが限定的であり、スコア格差が生まれています。

第二に、マイナンバーカード普及率は高い一方、手続のオンライン化が進まないという矛盾した現象が見られます。県のマイナンバーカード関連スコアは84.9点と全国平均を上回っていますが、32手続のオンライン化は23.1点と全国平均33.2点を大きく下回っています。これは、基盤整備は進んでいるものの、実際の行政手続のシステム化・オンライン化が追いついていないことを示唆しています。

第三に、DX推進体制の構築に地域差があることです。東根市は推進体制で満点を獲得する一方、山辺町はわずか14.3点と、自治体によってDX推進の組織的な体制整備に大きな差があります。これが業務効率化やオンラインサービス利用率の地域差につながっています。

今後、山形県全体のDXスコアを向上させるためには、人口規模が小さい自治体への支援強化、32手続のオンライン化推進、そしてDX推進体制の組織化が重要な課題となることが明確です。

まとめ

山形県のDXスコア50.1点は全国平均を下回り、特に手続のオンライン化とオンライン利用率という実行面での課題が顕著です。一方、東根市寒河江市といった先進自治体の事例は、組織的なDX推進体制とAI・RPA・テレワークへの投資の重要性を示唆しています。

県内35市区町村の総合スコア平均は50.1点ですが、43.8点の格差があることから、地域による推進状況の大きなばらつきが存在します。小規模自治体のDX推進支援と、全自治体における行政手続のオンライン化推進が、山形県全体のDXレベル向上に向けた重要な課題です。

山形県内の市区町村別スコアの詳細については、山形県内市区町村DXスコア一覧ページをご参照ください。全35自治体のスコアと個別の特徴をご確認いただけます。

※本記事のデータは総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)に基づいています。