静岡県のDX総合スコア|全国9位の実績

静岡県の自治体DX推進における総合スコアは61.1点で、全国47都道府県中9位にランクインしています。全国都道府県平均の54.5点を大きく上回り、DX推進に積極的に取り組む自治体が多い地域として評価されています。

特に注目すべきは、マイナンバーカード普及率(83.8点)が全国平均82.0点を上回り、住民サービスの基盤構築が進んでいる点です。一方で、32手続のオンライン化(37.7点)は全国平均33.2点を上回っているものの、さらなる拡充が求められる状況です。

静岡県DXスコア概況
総合スコア:61.1点(全国9位)|DX推進体制:70.2点|AI/RPA/テレワーク:63.8点|マイナンバーカード:83.8点|32手続オンライン化:37.7点|オンライン利用率:53.6点

県内市区町村TOP5|先進自治体の実績

静岡県内35市区町村のDXスコアランキングで、上位5自治体は次の通りです。これらの自治体は全国的にも高い評価を受けており、県内のDX推進をリードしています。

順位 自治体名 DXスコア 全国順位 人口
1 牧之原市 83.8点 全国39位 43,502人
2 焼津市 81.7点 全国54位 136,845人
3 磐田市 81.4点 全国60位 166,672人
4 藤枝市 80.6点 全国74位 141,342人
5 島田市 80.0点 全国89位 95,719人

牧之原市は県内で最高スコアの83.8点を獲得し、全国39位に位置しています。特にAI/RPA/テレワーク部門とオンライン利用率で満点の100.0点を記録するなど、デジタル技術の導入と職員の働き方改革に積極的に取り組んでいます。

焼津市は全国54位(81.7点)でランクイン。DX推進体制で100.0点を獲得し、庁舎内の組織横断的なDX推進が進んでいることが特徴です。人口13万人を超える中規模都市でありながら高いスコアを維持しており、組織全体での取り組みが成功している好例です。

磐田市藤枝市も全国100位以内の上位自治体です。磐田市は県内で最大級の人口166,672人を抱えながらもスコア81.4点を達成。藤枝市はAI/RPA/テレワーク部門で83.3点と高い評価を受けています。

島田市は県内5位(80.0点)で全国89位の評価です。AI/RPA/テレワーク部門で満点の100.0点を記録しており、職員のデジタルスキル向上と働き方改革が着実に進んでいます。

県内TOP5の共通点
5自治体すべてがオンライン利用率で100.0点を記録。住民のデジタルサービス活用が高く、提供側の環境整備が進んでいることが成功の鍵となっています。

DXが遅れている自治体の課題

一方、県内ではDXスコアに大きな格差が存在します。最高スコア83.8点に対し、最低スコアは26.8点で、その差は57.0点に達しています。

南伊豆町(26.8点、全国1632位)は県内で最も課題を抱えた自治体です。AI/RPA/テレワーク部門でわずか0.0点を記録し、デジタル技術の導入が進んでいない状況が明白です。オンライン利用率も4.2点にとどまり、住民のデジタルサービス利用も限定的です。

下田市(28.3点、全国1606位)もDX推進体制が0.0点で、組織的なDX戦略が構築されていないことが推察されます。人口20,183人の観光地として知られる自治体ですが、デジタル化への対応が急務です。

東伊豆町(32.3点、全国1521位)も同様に課題が多く、DX推進体制28.6点、AI/RPA/テレワーク16.7点と、全カテゴリで低い評価となっています。

これら課題のある自治体に共通するのは、人口規模が小さく、専門人材の確保やDX投資の財政的余裕が限定的という背景です。県内の大規模自治体との間に生じたDX格差を解消することが、県全体のDX推進において重要な課題となっています。

県内DX推進の背景と地域特性|なぜ静岡県はDXが進んでいるのか

静岡県が全国9位という高いDXランクを達成している背景には、いくつかの要因が考えられます。

第一に、静岡県は製造業が盛んな地域として知られ、豊田市に近い地理的条件もあり、産業界全体でデジタル化が進んでいます。このような産業側のDX需要が、自治体側のDX推進を促進している可能性が高いです。特に中部地域の経済活力が、自治体の予算配分や人材確保にも好影響を与えていると考えられます。

第二に、焼津市磐田市といった中規模都市がDX推進をけん引していることが大きな要因です。これらの自治体が達成した先進的な取り組みが、県内の他の自治体への好事例となり、波及効果を生み出しています。

第三に、マイナンバーカード普及率の高さ(83.8点)が示す通り、住民レベルでのデジタル化への受容性が高いことが背景にあります。住民のデジタルリテラシーが比較的高いことで、自治体側も積極的にオンラインサービスを提供できる環境が整っています。

しかし、32手続オンライン化(37.7点)の伸び率が相対的に低いことは、今後の改善余地を示唆しています。オンライン化による住民利便性の向上は、さらに推進する必要があります。

また、県内の地域格差の大きさ(最高83.8点~最低26.8点)は、小規模自治体へのDX支援がまだ十分ではないことを示しています。静岡県庁が、県内全体のDX水準底上げに向けた支援施策を強化することが、今後の課題として浮上しています。

まとめ|静岡県のDX推進の現在地

静岡県は全国9位という成績で、DX推進において全国的に見ても先進的な地域です。牧之原市焼津市磐田市など複数の自治体が全国TOP100に入るなど、上位層の実力は確かです。県内35市区町村のうち7自治体が全国TOP100入りしており、質の高いDX推進事例が多数存在します。

一方で、最高スコアと最低スコアの差が57.0点という大きな格差は、県内の自治体間における取り組みの濃淡が激しいことを示しています。小規模自治体のDX推進は喫緊の課題であり、県庁主導の支援体制強化やデジタル人材の育成・確保が急務です。

今後、静岡県全体のDX水準をさらに高めるには、先進自治体の好事例を共有し、すべての市区町村が段階的にDXに取り組める環境整備が重要です。特に32手続のオンライン化率の向上と、オンライン利用率の底上げが、県民の利便性向上に直結する施策として注目されます。

静岡県内の市区町村DXスコア一覧ページでは、全35自治体の詳細なスコア情報と各自治体のDX推進の特徴をご覧いただけます。あなたの地域のDX進捗状況をぜひチェックしてみてください。

※データ出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)