島根県のDX総合スコア|全国15位の実力と課題

島根県の自治体DX推進度を示す総合スコアは58.0点で、全国47都道府県中15位にランクインしています。全国都道府県平均が54.5点であることから、島根県は平均を3.5点上回る水準を達成しており、地方創生が進む地域として一定の実績を上げています。

県内19の市区町村をみると、平均スコアは58.0点となり、全国市区町村平均の53.1点を5点近く上回っており、県全体として底上げされた状況が伺えます。ただし、スコア格差は最高84.1点から最低30.9点と53.2点の大きな差があり、地域間のDX推進度に大きなばらつきがある点が課題です。

島根県内 市区町村DXスコアランキングTOP5

県内の19市区町村のうち、DX推進度が高い上位5つの自治体を紹介します。いずれも積極的なデジタル化施策を展開し、住民向けサービスの充実を図っています。

順位 自治体名 DXスコア 全国順位 人口
1位 出雲市 84.1点 全国35位 172,775人
2位 松江市 81.5点 全国57位 203,616人
3位 大田市 79.2点 全国97位 32,846人
4位 江津市 77.7点 全国114位 22,959人
5位 益田市 72.0点 全国226位 45,003人

各自治体の特徴と施策

出雲市(84.1点・全国35位)は県内トップのスコアを獲得しており、AI/RPA/テレワークで満点の100.0点、オンライン利用率も100.0点と、デジタル施策の実行度が特に高い自治体です。DX推進体制も85.7点と充実しており、組織的な取り組みが成果につながっています。

松江市(81.5点・全国57位)は県庁所在地として、規模と職員数を活かしたDX推進が進んでいます。AI/RPA/テレワークで83.3点、オンライン利用率100.0点、32手続オンライン化では55.0点と、バランスの取れた施策展開が特徴です。

大田市(79.2点・全国97位)は人口3万人程度の自治体とは思えない高いスコアを記録しており、小規模自治体における先進的なDX取り組みの事例として注目されます。オンライン利用率100.0点は住民のデジタルリテラシーの高さを示唆しています。

江津市(77.7点・全国114位)益田市(72.0点・全国226位)も県内で上位の成績を収めており、いずれもオンライン利用率で100.0点を達成しています。これは住民がデジタルサービスに積極的に利用する環境づくりが成功していることを示しています。

重要ポイント:島根県内のTOP3自治体(出雲市松江市大田市)が全国TOP100入りを果たしており、県内でも優れたDX推進自治体が存在します。県全体の底上げには、これらの先進事例の横展開が有効です。

DX推進が遅れている自治体と課題

一方、県内でDX推進スコアが低い自治体もあり、地域間の格差是正が急務の課題となっています。

西ノ島町(30.9点・全国1557位)は県内で最もスコアが低い自治体です。人口2,788人と小規模であり、AI/RPA/テレワークで0.0点、32手続オンライン化で13.0点に留まっています。一方、マイナンバーカード交付率は83.5点と相応の水準を保っており、今後の施策改善による上昇余地があります。

雲南市(32.1点・全国1527位)は人口3万6千人規模の市でありながら、DXスコアが全国でも特に低い水準です。AI/RPA/テレワークで16.7点、オンライン利用率6.6点と、デジタル活用が進んでいない状況が明らかです。人口規模相応のDX体制整備が求められます。

知夫村(42.6点・全国1242位)は人口634人の極小規模自治体で、限られた経営資源の中でのDX推進が困難な状況にあります。AI/RPA/テレワークで0.0点、32手続オンライン化9.0点と、デジタル化が進んでいません。

課題分析:スコアが低い自治体に共通するのは、「AI/RPA/テレワーク」と「32手続オンライン化」の両項目でのスコア低迷です。これらは自治体内部システムの整備と、住民向けオンラインサービスの拡充に直結するため、経営基盤の弱い小規模自治体では優先順位が後回しになりやすい傾向があります。

島根県のDX推進の背景と地域特性

島根県が全国15位という上位の成績を収めている理由は、いくつかの地域特性と施策から説明できます。

第一に、マイナンバーカード交付率の高さです。県全体で84.4点(全国平均82.0点)であり、全国を上回る普及率を達成しています。これはデジタル施策の基盤となるインフラが整備されたことを意味し、今後のオンライン手続き拡充の土台となっています。

第二に、オンライン利用率の高さです。県全体で84.6点(全国平均52.7点)と、大幅に全国平均を上回っています。特に上位自治体では100.0点を達成しており、住民のデジタルサービス利用が定着している状況が伺えます。これは県内自治体がオンラインサービスの利便性向上に力を入れてきた成果です。

一方、課題領域も明確です。AI/RPA/テレワークで36.8点(全国平均52.4点)、32手続オンライン化で35.9点(全国平均33.2点)と、内部業務のデジタル化や行政手続きのオンライン化では全国水準を下回る自治体が多い状況にあります。

島根県の地域特性として、県全体で人口減少と高齢化が進行しており、限定的な経営資源の中でDX施策を推進する必要があります。こうした環境下で、出雲市松江市といった中核都市がDX推進のけん引役となり、県内全体の底上げを支えている構図が読み取れます。

まとめ|島根県のDX推進の展望

島根県は全国15位のDXスコアを誇り、特にマイナンバーカード交付率とオンライン利用率では全国トップレベルの成績を上げています。出雲市松江市大田市といった先進自治体が全国TOP100入りを果たしており、県内にもDX推進の優良事例が存在します。

しかし一方で、西ノ島町雲南市などの小規模自治体では、AI/RPA導入やオンライン手続き化が進んでおらず、地域間格差が53.2点という大きな差として表れています。今後のDX推進には、先進自治体の事例共有と、小規模自治体向けの支援施策が鍵となります。

特に、AI/RPA/テレワークと32手続オンライン化の2分野での強化が、県全体のスコア向上に直結するでしょう。県庁主導による業務標準化やRPA導入支援、統一的なオンライン手続きシステムの整備が、経営資源の限定的な小規模自治体にとっても有効な施策となる可能性があります。

島根県内の市区町村別DXスコアや各自治体の詳細情報については、島根県の市区町村DX一覧ページをご覧ください。各自治体の強み・弱みを詳しく分析しています。

※データ出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)