大分県のDX総合スコア|全国11位の実力を検証

大分県の自治体DX総合スコアは59.9点で、全国47都道府県中11位という上位の成績を収めています。全国平均の54.5点を5.4点上回り、DX推進に積極的に取り組む自治体が多い県として位置付けられます。

県内の市区町村平均スコアも59.9点で、全国市区町村平均の53.1点より6.8点高く、地域全体としてDX化が進んでいる傾向が見られます。ただし、県内での格差は顕著で、最高スコア80.3点から最低スコア39.8点までの差が40.5点と大きく、自治体規模や取り組み姿勢の違いが明確に表れています。

カテゴリ別スコアの特徴:マイナンバーカード関連施策で82.0点と全国平均と同水準の成績を達成している一方、32手続オンライン化は42.2点にとどまり、全国平均33.2点より高いものの改善の余地があります。

県内市区町村DXランキング TOP5

大分県内18の市区町村の中から、DXスコアが最も高い5自治体をご紹介します。これらの自治体は全国的にも上位の成績を収めており、県内のDX推進モデルとなる存在です。

順位 自治体名 総合スコア 全国順位 人口 オンライン利用率
1位 臼杵市 80.3点 全国80位 36,158人 100.0%
2位 日田市 74.7点 全国165位 62,657人 100.0%
3位 佐伯市 72.2点 全国218位 66,851人 100.0%
4位 杵築市 71.0点 全国252位 27,999人 100.0%
5位 由布市 70.9点 全国257位 32,772人 100.0%

1位:臼杵市(80.3点)
大分県内で唯一全国TOP100入りを果たした臼杵市は、DX推進体制で85.7点と県内最高スコアを記録しています。32手続オンライン化も64.0点と上位カテゴリで好成績を上げており、行政サービスのデジタル化が着実に進んでいる自治体です。オンライン利用率が100%に達しており、住民のDX利用定着度が高い点も特筆されます。

2位:日田市(74.7点)
人口62,657人と県内大規模自治体の日田市は、AI/RPA/テレワーク分野で83.3点という高スコアを達成しています。業務効率化への投資が積極的に行われており、職員のテレワーク環境整備やRPA導入による事務作業の自動化が進んでいる傾向が見られます。

3位:佐伯市(72.2点)
66,851人の人口を抱える佐伯市は、DX推進体制で85.7点と高い成績を記録しています。組織体制の整備が充実している一方、32手続オンライン化が26.0点と課題が残る分野です。今後は行政手続のオンライン対応を加速させることで、さらなるスコア向上が期待されます。

4位・5位:杵築市由布市
両自治体とも人口3万人規模の中規模自治体ですが、AI/RPA/テレワーク分野(杵築市83.3点)やオンライン手続化(由布市55.0点)で強みを持つなど、施策の特色が異なります。オンライン利用率が両市とも100%に達しており、住民サービスのデジタル化定着度が高い点が特徴です。

DXが遅れている自治体と課題分析

一方、県内でDXスコアが低い自治体も存在し、スコア格差が課題となっています。特に以下の3自治体はスコアが50点未満と、県内平均より大きく下回っています。

姫島村(39.8点)
人口1,725人の離島自治体である姫島村は、県内最低スコアを記録しています。DX推進体制で14.3点と極めて低く、体制整備の遅れが課題です。離島という地理的制約と人口規模の小ささから、DX人材の確保や専門知識を有する職員の育成が困難な環境にあると考えられます。

豊後高田市(42.9点)
人口22,112人の豊後高田市は、AI/RPA/テレワーク分野で16.7点と著しく低く、オンライン利用率も8.0%にとどまっています。職員向けのテレワーク環境整備や住民へのDX利用啓発が十分に進んでいない状況が浮き彫りになっています。

国東市(46.0点)
人口26,232人の国東市は、オンライン利用率9.5%と極めて低く、住民のデジタルサービス利用が進んでいません。DX推進体制の充実とともに、市民向けの周知・啓発活動の強化が急務です。

小規模自治体のDX推進課題:姫島村などの小規模自治体では、DX専門人材の確保が困難で、技術導入のための予算確保も限定的です。都道府県や関係機関からの人的・財政的支援の拡充が必要とされています。

考察|大分県のDX推進の背景と地域特性

大分県が全国11位という上位の成績を上げている背景には、いくつかの要因が考えられます。

まず、県内市区町村の多くでオンライン利用率が100%に近い水準を達成していることから、行政サービスのデジタル化に対する取り組みが組織的に進められていることが推測されます。特にTOP5に入る自治体のオンライン利用率がすべて100%であることは、住民向けサービスの提供側の準備が充実していることを示唆しています。

一方で、32手続オンライン化が42.2点と全国平均より高いものの、オンライン化できる手続がまだ十分でない点が課題です。これは全国的な傾向でもありますが、大分県内でも自治体間で対応状況にばらつきがあり、統一的な推進が必要な領域です。

マイナンバーカード関連施策で全国平均と同水準(82.0点)を達成していることは、国の政策方針に沿った取り組みが進んでいることを示しています。カード普及率の向上により、今後のオンライン手続拡大の基盤が整備されつつあります。

県内での大きなスコア格差(40.5点)は、自治体規模による格差を反映しています。臼杵市など人口3万~6万人規模の自治体が高スコアを達成する傾向にあり、人口規模が小さすぎる自治体での推進困難さが浮き彫りになっています。今後、小規模自治体へのサポート体制の強化が県全体の底上げに不可欠です。

まとめ|大分県のDX推進の今後の方向性

大分県は全国11位の総合スコアを誇る、DX推進に積極的な地域です。臼杵市など優良事例を持つ自治体の取り組みを県内全域に展開させることで、さらなるレベルアップが期待できます。

今後の課題としては、①32手続オンライン化の加速、②小規模自治体への支援体制強化、③住民向けDX啓発の継続、の3点が挙げられます。特に豊後高田市国東市などでのオンライン利用率が低い点は、サービス提供側の準備と利用者教育の両面での対策が必要です。

県内18市区町村の詳細なDXスコアと施策状況については、大分県の市区町村DXスコア一覧ページをご覧ください。各自治体の詳細情報により、より深い分析が可能です。

出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)