京都府のDX総合スコア|全国23位の現状と課題
京都府のDX総合スコアは55.2点で、全国47都道府県中23位となっています。全国都道府県平均の54.5点を0.7点上回っており、平均的な水準を維持しているといえます。しかし、カテゴリ別に見ると、成績にばらつきが見られます。
特に注目すべき点は、マイナンバーカード関連施策では80.4点と全国平均82.0点に近い成績を上げている一方で、32手続のオンライン化では36.1点にとどまり、全国平均33.2点よりはわずかに上回るものの、改善の余地が大きいことです。また、DX推進体制は57.1点、AI/RPA/テレワークは56.4点、オンライン利用率は51.6点と、いずれも全国平均並みか若干下回る状況が続いています。
京都府内市区町村DXスコアTOP5ランキング
京都府内26市区町村のうち、DXスコアが高い上位5自治体は以下の通りです。
| 順位 | 自治体名 | DXスコア | 全国順位 | 人口 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 京都市 | 87.2点 | 全国15位 | 1,463,723人 |
| 2位 | 亀岡市 | 85.4点 | 全国25位 | 86,174人 |
| 3位 | 長岡京市 | 81.4点 | 全国58位 | 80,608人 |
| 4位 | 京田辺市 | 75.7点 | 全国146位 | 73,753人 |
| 5位 | 木津川市 | 71.4点 | 全国241位 | 77,907人 |
各自治体の特徴
1位:京都市(87.2点、全国15位)
京都市は京都府内で圧倒的なDX推進を実現している自治体です。DX推進体制とAI/RPA/テレワーク、オンライン利用率でいずれも100.0点を獲得しており、デジタル技術の活用と職員の働き方改革が進んでいます。全国でも15位という高順位を達成しており、府域内のDX推進の中心的役割を担っています。
2位:亀岡市(85.4点、全国25位)
亀岡市も京都府内では最高水準のDX推進自治体です。AI/RPA/テレワークとオンライン利用率で100.0点を獲得し、業務効率化と市民サービスの向上に力を入れています。人口約8.6万人の自治体でありながら、全国25位という高い評価を得ているのは、組織的なDX推進体制の構築の成果といえるでしょう。
3位:長岡京市(81.4点、全国58位)
長岡京市はマイナンバーカード施策とオンライン利用率が高く、市民向けデジタルサービスの充実が進んでいます。DX推進体制も85.7点と良好で、組織内のデジタル化と対外的なサービス提供の両面で取り組みが進んでいます。
京田辺市と木津川市も府内では高スコアを保有していますが、木津川市はオンライン利用率が54.7点と他市より低いのが特徴です。今後、市民へのデジタル利用促進が課題となります。
DX推進が遅れている自治体の実態
京都府内には、DXスコアが全国的にも低い自治体が存在します。特に注目すべき3自治体の状況は以下の通りです。
笠置町(21.6点、全国1701位)
笠置町は京都府内で最もDXスコアが低い自治体です。人口1,144人の極小自治体で、DX推進体制が0.0点となっており、組織的なデジタル化の取り組みが進んでいません。オンライン利用率も10.0点と極めて低く、デジタルデバイドの影響が大きいことが推察されます。
南山城村(22.1点、全国1697位)
南山城村は人口2,391人の小規模自治体で、AI/RPA/テレワークが0.0点、オンライン利用率が5.9点と、デジタル技術の導入が進んでいません。DX推進体制も14.3点に留まっており、体系的な取り組みが必要な状況です。
和束町(24.5点、全国1672位)
和束町も人口3,478人の小規模自治体で、AI/RPA/テレワークが0.0点、オンライン利用率が6.2点と著しく低い状況です。茶の産地として知られる自治体ですが、地方産業と行政のデジタル化のギャップが課題となっています。
スコア格差の背景と考察
京都府内で最高87.2点(京都市)と最低21.6点(笠置町)の間に65.6点の大きな格差が生じている理由は、複数の要因が考えられます。
人口規模とDX推進体制の相関性
京都市などの大規模自治体では、DX推進に専門部署を配置でき、予算も確保しやすい環境があります。一方、笠置町などの小規模自治体では、DX専任職員の配置が困難で、既存業務との兼務になるため、組織的な取り組みが進みにくくなります。
マイナンバーカード普及率との矛盾
興味深いことに、スコアが低い自治体でもマイナンバーカード関連スコアは比較的高い傾向が見られます。これは国庫補助事業により、カード関連施策は最小限の自治体負担で実施できるためと考えられます。一方、AI/RPA導入やテレワーク環境整備などは自治体独自の投資が必要となるため、財政状況の影響を受けやすいのです。
地域特性とDX推進の関連
京都府は、京都市という全国的な大都市を有する一方で、南丹地域や相楽郡など農村・過疎地域も多く存在します。この地理的・経済的多様性が、市区町村間のDX推進状況の大きな差につながっています。また、茶や竹工芸などの伝統産業が盛んな地域では、産業の性質上デジタル化の必要性が都市部ほど強く認識されていない可能性もあります。
府全体での取り組みの方向性
京都府のDX総合スコアが全国平均並みである一方で、32手続のオンライン化が36.1点と相対的に低いことは、市民向けサービスのデジタル化が府内全体で進みにくい状況を示しています。小規模自治体でのシステム開発費負担が課題となっている可能性があり、府からの技術支援や共同システム導入支援が今後の重要な施策となるでしょう。
まとめ
京都府のDX推進状況は、全国平均をわずかに上回る水準にありながら、市区町村間の格差が極めて大きいという特徴があります。京都市、亀岡市、長岡京市といった先進自治体が全国TOP100に入る一方で、3つの自治体がWORST100に該当するなど、二極化が進んでいます。
今後の課題は、①小規模自治体へのDX推進支援、②32手続のオンライン化率の向上、③市民のオンライン利用率の向上の3点です。特に、小規模自治体に対しては、府レベルでのシステム共用やコンサルティング支援が重要となります。
京都府内すべての市区町村のDXスコア詳細については、京都府内市区町村DXスコア一覧ページをご参照ください。
出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)