石川県のDX総合スコア|全国12位の実績

石川県の自治体DX推進度を示す総合スコアは59.2点で、全国47都道府県中12位です。全国平均54.5点を4.7点上回っており、北陸地域におけるDX推進の先進県として位置づけられています。

県内19の市区町村のDXスコア平均も59.2点で、全国市区町村平均53.1点より6.1点高い水準にあります。ただし、最高スコアの野々市市(81.4点)と最低スコアの珠洲市(19.6点)の間には61.8点の大きな差があり、地域内格差が顕著な特徴となっています。

石川県のDX推進の強み:マイナンバーカード交付率が84.4点(全国平均82.0点)と高く、デジタル基盤の整備が進んでいます。一方、32手続のオンライン化率は42.5点(全国平均33.2点)と全国平均を上回り、行政手続のデジタル化も積極的に推進されています。

県内市区町村DXスコアTOP5ランキング

順位 自治体名 DXスコア 全国順位 人口
1位 野々市市 81.4点 全国59位 57,238人
2位 内灘町 78.8点 全国104位 26,574人
3位 金沢市 78.1点 全国112位 463,254人
4位 津幡町 75.7点 全国150位 36,957人
5位 七尾市 72.4点 全国217位 50,300人

TOP5自治体の特徴と推進施策

【1位】野々市市(81.4点)は、AI/RPA/テレワーク、オンライン利用率で満点(100.0点)を達成する県内トップの自治体です。人口約5.7万人の中核市として、デジタル人材の育成と先進的なRPA導入により、業務効率化を実現しています。

【2位】内灘町(78.8点)は、32手続のオンライン化率が76.0点と県内で最も高い水準です。小規模自治体ながら行政手続のデジタル化に積極的に取り組み、住民利便性の向上を実現しています。

【3位】金沢市(78.1点)は県庁所在地として、463,254人の人口を抱えながらDX推進体制を整備。AI/RPA/テレワーク、オンライン利用率で満点を獲得し、大規模自治体のモデルケースとなっています。57.0点の32手続オンライン化率は、さらなる向上の余地を示唆しています。

【4位】津幡町(75.7点)、【5位】七尾市(72.4点)も同様に、オンライン利用率で100.0点を達成し、住民のデジタルサービス利用が定着している状況を示しています。

DXが遅れている自治体の課題

県内WORST1:珠洲市(19.6点、全国1721位)珠洲市は全国でも最も低い水準のスコアです。DX推進体制0.0点、AI/RPA/テレワーク0.0点と、デジタル人材やインフラの欠如が深刻な状況にあります。

珠洲市川北町宝達志水町の3自治体は特にDXスコアが低い状況にあります。これらの自治体に共通する課題は以下の通りです:

DX推進体制の未構築珠洲市川北町では推進体制のスコアがゼロまたは極めて低く、専任部門やDX担当職員が配置されていない可能性があります。

AI/RPA導入の遅れ珠洲市(0.0点)と川北町(0.0点)では全く導入されておらず、業務効率化が進みにくい状況にあります。

オンライン利用率の低迷珠洲市(8.9点)、川北町(7.6点)、宝達志水町(5.1点)と、いずれも10点未満です。情報通信基盤の整備不足や住民のデジタルリテラシー向上の必要性が示唆されています。

考察|県内DXスコア格差が生まれる背景

石川県内における最大61.8点の地域内格差は、複数の要因から生じています。

【人口規模とDX投資の相関性】野々市市金沢市七尾市など人口5万人以上の自治体では、DX推進に必要な人材と予算を配置しやすく、スコアが高い傾向にあります。一方、珠洲市川北町など小規模自治体では、限られた職員数の中でDX人材を配置することが困難な構造的課題があります。

【デジタル人材の地域集中】金沢市という県庁所在地への人材集中により、地方部との格差が拡大しています。特にAI/RPA導入や高度なシステム構築には専門知識が必要ですが、小規模自治体ではこうした人材確保が極めて困難です。

【オンライン利用率に見る住民意識の差】TOP5自治体ではオンライン利用率が100.0点近いのに対し、低スコア自治体では一桁の水準です。これは、年齢構成や情報基盤の差を反映しており、高齢化率の高い地域でのデジタル化が特に課題となっています。

こうした格差を解消するため、県全体での人材育成支援制度や、広域での共同デジタル化推進体制の構築が重要です。

まとめ|石川県のDX推進の現在地と今後の展望

石川県は全国12位という良好なDX推進状況にありながら、県内19市区町村の間に大きな格差が存在するという二面性を抱えています。野々市市金沢市などのトップ自治体が示す先進事例を、県内全域に横展開することが急務です。

特に、DXが遅れている珠洲市川北町を含む能登地域への支援強化、小規模自治体向けのDX推進ロードマップ策定、そして県域全体でのデジタル人材育成が重要な施策として考えられます。

デジタル化による行政サービスの向上は、すべての住民にもたらされるべきものです。全県民が享受できるデジタル社会の実現に向け、今後の石川県のDX推進体制に注目が集まります。

<データ出典>総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)

県内全19市区町村の詳細なDXスコアと分析については、石川県市区町村DXスコア一覧ページをご覧ください。