福島県のDX総合スコア|全国との比較
福島県の自治体DX総合スコアは44.1点で、全国45位/47都道府県です。全国平均の54.5点と比較すると、10.4点の開きがあり、全国的に見てもDX推進に課題を抱えている地域といえます。
特に「32手続オンライン化」のカテゴリで20.0点と全国平均33.2点を大きく下回っており、行政手続のデジタル化が進みにくい構造的な課題があることがうかがえます。一方、マイナンバーカード交付率では82.3点と全国平均82.0点に肩を並べるなど、一部の領域では全国水準に達しています。
全国平均との差: -10.4点
最大の課題: 32手続オンライン化(20.0点、全国平均比60%)
県内市区町村DXスコアTOP5
福島県内59市区町村のうち、DXスコアが最も高い自治体の上位5つをご紹介します。
| 順位 | 自治体名 | DXスコア | 全国順位 | 人口 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 伊達市 | 69.8点 | 290位 | 58,240人 |
| 2位 | 三春町 | 68.1点 | 345位 | 17,018人 |
| 3位 | いわき市 | 67.8点 | 355位 | 332,931人 |
| 4位 | 会津若松市 | 67.8点 | 356位 | 117,376人 |
| 5位 | 福島市 | 66.7点 | 393位 | 282,693人 |
伊達市(69.8点)は、DX推進体制とAI/RPA/テレワーク分野の両方で満点の100.0点を達成しています。中規模市としての規模を活かしながら、職員の働き方改革やAI導入に積極的に取り組む姿勢が評価されています。
三春町(68.1点)は、人口17,018人の小規模町ながら高いDXスコアを実現しています。AI/RPA/テレワーク分野で100.0点と、町規模の制約を感じさせない先進的な取り組みが特徴です。
いわき市(67.8点)は県内最大の人口33万人を超える都市です。32手続オンライン化で46.0点と県内自治体のなかで最も高い値を記録しており、市民向けのデジタルサービス充実に力を入れている様子が見てとれます。
会津若松市(67.8点)も、いわき市と同じスコアで並んでいます。AI/RPA/テレワーク分野で100.0点を達成し、庁舎内のデジタル化が進んでいることが伺えます。
福島市(66.7点)は県庁所在地として、32手続オンライン化で52.0点と県内最高値を達成しています。市民向けのオンライン利用率向上と手続デジタル化に注力している自治体として評価できます。
DXが遅れている自治体の課題
一方、福島県内にはDX推進が大きく遅れている自治体も存在します。スコアが最も低い自治体群の状況を見ていきましょう。
葛尾村(13.1点、全国1740位)は福島県内で最もDXスコアが低い自治体です。人口わずか420人の超小規模村ですが、DX推進体制とAI/RPA/テレワーク分野で0.0点を記録しており、組織的なDX推進が全く進んでいない状況が示されています。オンライン利用率も0.0点であり、市民向けデジタルサービスも提供されていません。
三島町(15.7点、全国1734位)と金山町(20.5点、全国1713位)も同様に人口1,000~2,000人規模の小規模自治体です。これらの町では、DX推進の組織体制を整備する人的・財政的リソースが極めて限定的であることが課題となっています。
・人口が1,000~5,000人以下の超小規模自治体
・DX専任の推進体制やIT担当者が配置されていない
・AI/RPA導入や庁舎内のテレワーク環境整備が未実施
・行政手続のオンライン化率が5%以下
・県内でワースト100に入る自治体が8つ存在
福島県のDX推進が遅れている背景と地域特性
福島県全体のDXスコアが全国45位と下位にある背景には、いくつかの構造的要因があります。
まず、県内59自治体のうち、小規模市町村が多く占める地域構成です。人口10万人以下の市町村が過半数を占める福島県では、DX推進に必要な専門職や予算の確保が困難です。伊達市や福島市、いわき市などの中核都市がDXに積極投資しても、県全体のスコアを大きく引き上げられない課題があります。
次に、マイナンバーカード交付率は全国並みであるにもかかわらず、「32手続オンライン化」が20.0点と大きく遅れている点が注目されます。これは、マイナンバーカードの普及と実際の行政サービスのオンライン化の進捗にギャップがあることを意味しています。
また、「AI/RPA/テレワーク」のカテゴリで37.0点と全国平均52.4点を15.4点下回る現状から、庁舎内の働き方改革やAI導入が進みにくい環境にあることがわかります。特に小規模自治体では、こうした変革に対応する人的リソースが極めて限定的です。
東日本大震災・福島原発事故からの復興需要により、インフラ復旧や防災体制整備に行政資源が優先配分されてきた歴史的背景も考慮する必要があります。DXへの投資は重要性が認識されながらも、限られた予算の中では優先度が後回しになりやすい傾向があります。
まとめ|福島県のDX推進の今後
福島県のDXスコア44.1点は、全国平均との10.4点の開きを示しており、自治体DXの推進に対する組織的・施策的な強化が急務です。一方で、伊達市、三春町、いわき市などの先進自治体の事例は、規模や財政力に関わらずDX推進を成功させることが可能であることを示しています。
特に重要なのは、「32手続オンライン化」の大幅な遅れです。市民の利便性向上と行政の効率化を実現するためには、オンライン手続の整備・拡充が不可避です。県レベルでの統一的な支援体制や、小規模自治体向けの共同システム構築などが今後のカギになるでしょう。
葛尾村、三島町などの小規模自治体を支援する仕組みとして、県による統一プラットフォーム提供や広域連携による共同DX推進も検討の価値があります。福島県全体のDXスコア向上には、先進自治体の横展開と小規模自治体への重点支援が重要です。
福島県内の全市区町村別DXスコアの詳細データをお探しですか?以下のページで福島県内全59自治体のランキングと詳細スコアをご確認いただけます。
出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)