愛媛県のDX総合スコア|全国26位の現状分析
愛媛県の自治体DX総合スコアは54.1点で、全国47都道府県中26位となっています。全国都道府県平均の54.5点と比較するとわずかに下回る水準ですが、県内の市区町村平均スコア54.1点は全国市区町村平均53.1点を上回っており、基礎自治体レベルでは一定の取り組みが進行していることがわかります。
愛媛県内20の市区町村において、DXスコアの格差が顕著です。最高スコアである宇和島市の80.7点と最低の松野町の20.9点の差は59.8点に達し、地域によって極めて大きなDX推進格差が存在しています。
県内市区町村平均:54.1点(全国市区町村平均:53.1点)
スコア格差:80.7点~20.9点(差:59.8点)
カテゴリ別にみると、マイナンバーカード普及(82.6点)が全国平均82.0点をやや上回り、DX推進体制(61.4点)も全国平均58.2点を上回っています。一方で、32手続オンライン化(26.1点)は全国平均33.2点を大きく下回り、オンライン利用率(44.8点)も全国平均52.7点を下回るなど、住民サービスのデジタル化に課題があります。
県内市区町村DXスコアTOP5ランキング
愛媛県内の市区町村をDXスコアでランキングした上位5団体は以下の通りです。宇和島市が80.7点で圧倒的なリードを見せており、全国1,741市区町村中71位に位置しています。
| 順位 | 自治体名 | DXスコア | 全国順位 | 人口 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 宇和島市 | 80.7点 | 全国71位 | 70,809人 |
| 2位 | 伊予市 | 72.4点 | 全国216位 | 35,133人 |
| 3位 | 新居浜市 | 69.5点 | 全国303位 | 115,938人 |
| 4位 | 西条市 | 69.3点 | 全国307位 | 104,791人 |
| 5位 | 伊方町 | 68.7点 | 全国329位 | 8,397人 |
●宇和島市(80.7点)は、愛媛県で唯一の全国TOP100入り自治体です。特にAI/RPA/テレワークで100.0点、オンライン利用率も100.0点を達成し、職員の働き方改革とデジタルサービスの利用促進が高水準で進行しています。DX推進体制も85.7点と充実しており、組織的な取り組みが評価されています。
●伊予市(72.4点)は県内2位のスコアで、人口約3.5万人の小規模市ながら高いDX推進水準を達成しています。オンライン利用率100.0点を含む3つのカテゴリで良好な成績を示しており、住民のデジタルリテラシーが高い可能性があります。
●新居浜市(69.5点)と西条市(69.3点)は県内人口上位2自治体でありながら、3位と4位のスコアを獲得しています。人口規模が大きい中での組織的なDX推進は、県内の中核都市モデルとして機能しており、周辺自治体の参考になる事例が多くあります。
●伊方町(68.7点)は人口8,400人未満の小規模町村ながら5位に入り、人口規模を問わず高いDXスコアを実現する事例として注目されます。
DX推進が遅れている自治体と課題
一方、愛媛県内には全国ワースト100に入る2自治体を含み、DX推進が大きく遅れている団体があります。
●松野町(20.9点、全国1,710位)は県内最低スコアです。特にDX推進体制が0.0点という深刻な状況で、組織的なデジタル化の枠組みがほぼ存在していません。人口3,674人の小規模町村ですが、AI/RPA/テレワーク16.7点、オンライン利用率6.7点など、全般的にデジタル化が進んでいない状態です。
●愛南町(21.8点、全国1,698位)も全国ワースト100入りの自治体です。AI/RPA/テレワークが0.0点と松野町以上に深刻であり、人口約1.9万人の町村にしてはDX推進が極めて遅れています。オンライン利用率も11.1点に留まり、住民のデジタルサービス利用が低迷しています。
●久万高原町(31.6点、全国1,544位)も県内で下位3位に位置し、オンライン利用率8.4点という著しく低い水準です。
愛媛県のDX推進格差の背景と考察
愛媛県内における大きなDX推進格差の背景には、複数の要因が考えられます。
【人口規模と組織体制の関連性】宇和島市、新居浜市、西条市といった県内人口上位自治体がスコア上位に位置するのに対し、3,000~8,000人規模の町村がスコア下位に集中しています。小規模自治体では、DX推進専任部署やCDO(チーフデジタルオフィサー)といった人的資源を確保できず、DX推進体制スコアが0.0点となるケースが見られます。
【地域経済と企業DXの関連性】新居浜市や西条市は工業地帯を抱えており、地元企業のDX需要が高いことから、自治体のDX推進が牽引されている可能性があります。一方、農漁業中心の町村ではDX推進の緊急性が低いと判断されやすく、予算配分が後回しになる傾向が考えられます。
【32手続オンライン化スコアの全国平均大幅下回り】愛媛県全体で32手続オンライン化が26.1点に留まっているのは注目すべき課題です。住民向けデジタルサービスのオンライン化が進んでいない背景には、マイナンバーカード普及は進んでいるものの、実際の手続オンライン化までは至っていない自治体が多いことが考えられます。
【オンライン利用率の二極化】TOP5のすべてで100.0点を達成している一方、最下位3自治体では6.7~8.4点と極めて低い水準です。この落差は、DX推進が進んだ自治体と進んでいない自治体の「デジタル格差」が明確化していることを示唆しています。
まとめ|愛媛県のDX推進の今後の課題
愛媛県のDX総合スコア54.1点は全国平均に近い水準ですが、県内市区町村間の格差が59.8点に達する大きな課題を抱えています。宇和島市の好事例を県内他自治体に波及させるとともに、特に小規模町村におけるDX推進体制の整備が急務です。
32手続オンライン化率の大幅な向上とオンライン利用率の底上げを同時に進めることで、県全体のDXスコア向上が期待できます。今後は、愛媛県内全自治体の詳細データをご確認いただき、各団体の課題と事例を詳しく分析することをお勧めします。
愛媛県の市区町村DXスコア一覧ページでは、20全自治体の詳細データとカテゴリ別スコア、全国順位を一覧表示しています。ぜひご活用ください。
データ出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)