青森県のDX総合スコア|全国43位の現状と課題
青森県の自治体DX総合スコアは44.6点で、全国47都道府県中43位という結果になっています。全国都道府県平均の54.5点と比較すると、9.9点下回っており、DX推進において全国平均より遅れた状況が続いています。
県内40の市区町村における平均スコアも44.6点で、全国市区町村平均の53.1点を大きく下回っています。また、県内での格差が非常に大きく、最高スコアが70.4点、最低スコアが23.1点と、47.3点もの開きが生じている点が特徴的です。
5つのカテゴリ別では、マイナンバーカード普及(83.5点)では全国平均(82.0点)をわずかに上回っているものの、32手続オンライン化(21.9点)やオンライン利用率(36.3点)では全国平均から大きく後れを取っています。特に行政手続のオンライン化とその利用促進が、青森県のDX推進における最大の課題となっています。
【青森県のDX総合スコア概要】
総合スコア:44.6点(全国43位)|県内市区町村平均:44.6点|県内格差:47.3点
青森県内 DXランキングTOP5の自治体と特徴
| 順位 | 自治体名 | DXスコア | 全国順位 | 人口 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 青森市 | 70.4点 | 全国277位 | 275,192人 |
| 2位 | むつ市 | 63.5点 | 全国512位 | 54,103人 |
| 3位 | 黒石市 | 61.7点 | 全国583位 | 31,946人 |
| 4位 | 南部町 | 61.3点 | 全国594位 | 16,809人 |
| 5位 | 五所川原市 | 61.1点 | 全国601位 | 51,415人 |
青森県内でDX推進が最も進んでいるのは青森市で、70.4点のスコアを獲得しており、全国277位にランクインしています。特にAI・RPA・テレワークのカテゴリで100.0点の満点を獲得しており、業務効率化や働き方改革への取り組みが顕著です。また、DX推進体制も85.7点と高く、県庁所在地としての組織体制が整っていることが伺えます。
2位のむつ市も63.5点で、青森市と同じくAI・RPA・テレワークで100.0点を達成しています。人口規模では青森市の5分の1程度ながら、業務効率化への投資を積極的に行っている点が評価できます。
3位の黒石市は61.7点で、特にオンライン利用率が76.2点と県内で最も高くなっています。これは市民の行政サービス利用意識の高さを示しており、デジタル環境の整備に加えて利用促進の取り組みが実を結んでいることがうかがえます。
4位の南部町(61.3点)と5位の五所川原市(61.1点)も同様に60点を超えており、県内市区町村では相対的にDX推進が進んでいます。特に五所川原市は32手続オンライン化で57.0点と、TOP5の中で最も高い数値を記録しており、オンライン手続の拡充に注力していることが分かります。
DXが遅れている自治体と直面する課題
一方で、県内にはDXスコアが著しく低い自治体も存在します。最低スコアは深浦町の23.1点で、全国1688位となっています。深浦町ではDX推進体制が14.3点、AI・RPA・テレワークが16.7点、オンライン利用率が6.8点と、ほぼすべてのカテゴリで全国平均を大きく下回っています。
次点の西目屋村(24.7点、全国1670位)はAI・RPA・テレワークで0.0点となっており、これらの技術導入がまったく進んでいない状況です。人口1,265人の小規模自治体という特性もありますが、デジタル化への投資判断や人的リソース不足が大きな障壁になっていると考えられます。
六戸町(26.4点、全国1640位)も同様にAI・RPA・テレワークで0.0点であり、オンライン利用率も2.7点と極めて低い状態です。これらの自治体に共通している点は、DX推進体制の構築が不十分で、デジタル技術導入のための組織的な取り組みが進んでいないことです。
【県内で全国WORST100入りした自治体】
深浦町(全国1688位)、西目屋村(全国1670位)の2自治体。両自治体ともAI・RPA・テレワークの導入が進んでおらず、組織的なDX推進体制の構築が急務となっています。
青森県のDX格差が生じた背景と地域特性
青森県における47.3点の県内格差が発生している背景には、複数の要因が考えられます。
第一に、人口規模と財政規模の格差です。青森市のような県庁所在地では、DX推進に必要な予算と人材を確保しやすく、組織体制も充実しています。一方、人口1,000~2,000人規模の町村では、デジタル担当職員の配置すら困難であり、DX投資の優先順位が低くなる傾向があります。
第二に、産業構造と労働力の特性です。青森県は農業・漁業・林業が主要産業であり、テレワークの需要が限定的な地域が多いことが、AI・RPA・テレワークのスコアが低い理由の一つと考えられます。また、高齢化が進む地域では、デジタルサービスの利用者層そのものが限定されるため、オンライン利用率が伸びにくいという構造的な問題も存在します。
第三に、県内での情報格差と好事例の横展開の不足です。青森市など先進自治体の取り組み事例が、中小自治体にどの程度共有されているかが課題となります。県が主導して、スケーラブルなDX推進モデルを開発し、全市区町村で活用可能な形での施策展開が求められています。
興味深い点として、マイナンバーカード普及率は県全体で83.5点と全国平均をわずかに上回っており、カードそのものの普及は進んでいるのに対し、32手続オンライン化が21.9点と全国平均33.2点から大きく下回っている点があります。これはカードは配布されているものの、それを活用した具体的な行政手続のデジタル化が進んでいないことを示しており、県と市区町村間の連携強化が必要な領域です。
まとめ|青森県のDX推進における今後の展望
青森県のDX総合スコア44.6点は、全国平均から9.9点下回る水準であり、自治体DXの推進において緊急の対応が必要な状況です。ただし、青森市やむつ市など先進的に取り組む自治体も存在するため、これらの好事例の水平展開が鍵となります。
特に優先すべき課題は、32手続オンライン化(21.9点)とオンライン利用率(36.3点)の向上です。マイナンバーカードの基盤は整いつつあるため、これを活用した行政手続のデジタル化を加速させることで、両指標の改善が期待できます。また、小規模自治体向けのDX推進モデルやツール開発、人材育成プログラムの充実が求められています。
県内市区町村のDXスコア詳細は、下記の一覧ページで確認できます。ご自身の地域の状況をぜひご確認ください。
※出典:総務省 令和6年度調査(地域スコア集計)